新築一戸建VS中古一戸建!これを読めば何かが変わる!?

 

新築物件と中古物件どちらが良いのでしょうか?『ぴかぴかの新築が良いに決まってる!』と、お叱りを受けそうですが、簡単に一言で片づけられないのも事実。
新築は内装も設備も新品で良いのはわかるけれど、中古なら価格的に抑えることができ、希望のエリアで検討しやすいなどのメリットも多いはず。

では、どちらがピッタリなのか考えていきましょう。

目次

 

マメ知識

まずはこちら、国土交通省はこのように謳っています

我が国の全住宅流通量に占める既存住宅の流通シェアは約14.7%(平成25年)であり、近年ではシェアは大きくなりつつあるものの、欧米諸国と比べると1/6程度であり、依然として低い水準にあります。

少子高齢化が進行して住宅ストック数が世帯数を上回り、空き家の増加も生ずる中、「いいものを作って、きちんと手入れして、長く使う」社会に移行することが重要であり、政府としても、既存住宅流通・リフォーム市場の環境整備を進めていきます。

『国策に売りなし!』違う(笑)

上記内容の通り、日本では中古住宅より断然新築住宅が好まれていて、中古住宅の流通量だけでいえば海外の6分の1しかなく、「中古住宅後進国」といわれる状況です。

おまけに『新築を選ぶ理由は?』の質問に対し75%の方が『新築のほうが気持ちよいから』というものなんです!

ということは・・・

そもそも『中古住宅に全く興味がない』ということですね。

どうしてこうなったのでしょうか?

一言でまとめることはできませんが、日本の風土や習慣、歴史的に「木造文化」であるということ。「木なのだから朽ちて当然」「20年で価値は無くなる」という意識が強いため、新築重視であることは間違いないでしょう。(海外は石文化で日本とは逆の発想です)

つまり、『20年そこそこで朽ちるのだから手入れするなら建て替えたほうが良い』とか、『水廻りの腐食や劣化をみると検討する価値もない』ってことでしょうね。もちろん、物件によって程度は全然違ってきますが。印象はこういうことなのでしょう。

少子化が進むこの日本でどんどん新築を建てるというのは・・・正解でしょうか?空家は毎年増え続けています。超高齢化。65歳以上の人口が今後全人口の40%を目指すにもかかわらず、新築!新築!新築!で良いのでしょうか。

今ある既存の住宅をしっかり管理して、長く使うことができなければ、これからの人口減・少子高齢化・空家増加の時代に対応できない!というのが国の考えで納得もできますよね。

そこでで登場するのが『住宅インスペクション』です。

この住宅インスペクションとは、建築士の資格を持つ専門検査員が第三者の立場で、目視や動作確認、聞き取りなどで「住宅の現状検査を行うこと」をいい、平成30年4月にインスペクションに関する規定の施行が定められました。

これは、2006年に制定された「住生活基本法」、2009年には長期優良住宅を目指した「長期優良住宅の普及の促進に関する法律」などに続くもので今後、日本も海外と同じように中古市場がメインになってくるはずです。

というか既に中古ブームは始まっています!

これらを頭の片隅の置きながら見ていきたいと思います。

新築一戸建のメリット

新築といえば、イメージするのが『自由設計!』でしょうか。綺麗な更地の上にご家族と設計士が練りに練ったプランを実現する。私もそんなイメージがあります。

では、具体的に

  • 新築を購入するという満足感
    (これはもう、気持ちの問題ですね)
  • 建物を自由に設計、希望の間取りでプランニングできる
    (新築ならではの特権でしょうか)
  • 仕様・設備ももちろん最新で快適
    (太陽光発電システムや家庭用蓄電池など設備するお宅も)
  • 分譲地であれば、数区画一斉に入居が始まるため、ご近所付き合いがしやすい
    (不動産購入のタイミングは皆さんそれほど変わりません。同年代の方がご近所に多いかも)
  • 大きな分譲地であれば、近所に立派な公園や歩道付道路が完備され住みやすい
    (ぴかぴかの団地にぴかぴかの公園と道路。憧れますね)
  • 税制面で優遇が受けやすい(住宅ローン減税や住まい給付金、不動産取得税など)
    (何か訳ありでもない限り税制面での優遇はしっかりあります)
  • 販売業者に10年間の瑕疵担保責任が義務付けられている
    (主要構造部、柱や梁、基礎など品確法で定められています)

新築一戸建のデメリット

  • 希望のエリアで探しても、予算的に高額で手が出ない可能性がある
    (国土交通省2014年統計によると新築一戸建平均価格3,600万円、中古一戸建て2,300万円と1,300万円近く高額です)
  • 新築プレミアム価格のため、築浅で売却をしようとしても、購入時の価格では売りにくい可能性が高い
    (新築だから買う方がいるように、新築だから高いが新築プレミアム)
  • 立地的に郊外が多い
    (駅前の好立地には既にビルやマンションが立ち並んでいますので、新築を立てられる土地はおのずと郊外の造成地になります)
  • 新築に伴う費用が必要なケースがい多い
    (外構費用や建築確認費用、水道市納金などの費用が別途かかる)

中古一戸建のメリット

  • 価格的に購入しやすい
    (新築より購入しやすいのは当たり前。ただ、例外的にバブって新築価格を超えることも)
  • エリアを限定しても比較的みつけやすい
    (まさに中古住宅を検討する最大のメリットではないでしょうか。希望の場所で見つけやすい)
  • 現地で人通りや車の交通量、日当たりや風通しなど住み心地を感じることができる
    (建物があるからこそ感じられますね。)
  • 設備が手に入ることも・・・
    (売主さま次第ですが、エアコン・照明など必要であれば置いて行ってもらえることもあります)
  • リノベーション次第で新築同様同等の住宅性能を得られる
    (譲れない条件がエリアの場合、リノベーションで新築同様に。ただし費用は覚悟知る必要がありそうです)
  • 売主さまに直接アドバイスがもらえる
    (今までお住いの方にご近所さんの様子、住みやすさなどリアルな声をお聞きできますね)

中古一戸建のデメリット

  • 維持費が新築と比べると高額になる可能性がある
    (新築と比べて不具合は出やすく、思わぬ出費が必要になることも。雨漏りやサッシのパッキンの劣化など)
  • 個人間の売買が多いため保証がないケースが多い
    (個人間ですので、保証するしないは当人次第。保証期間があっても3か月程度でしょうか)
  • 建築時の法律が適用されているため、再建築時に同等の建物が建築できない可能性がある
    (建築当時の法律では合法であっても、その後の法改正で条件が変わっていることがあります)
  • ご近所が同年代とは限らない
    (中古物件のある団地の歴史に応じて、住人さんの年齢層も変わってきますね)

まとめ

いかがでしたでしょうか。

新築一戸建か中古一戸建、どちらにするか参考にしていただけたらと思います。

今までの私の経験からすると、新築を検討されるお客さまはもともと『新築』にこだわりを持っておられるような気がします。理屈じゃなくて『家を買うなら新築じゃないと!』みたいな感じです。

中古物件を検討されるお客さまは『エリア』を重視されるように思います。住環境や学校区などですね。「ここから離れたくない」「この学校区限定じゃないと」という感じでしょうか。

どちらにしても、ご家族それぞれがそれぞれのこだわりで、お家やマンションなど不動産を検討できればそれが一番素敵だし正解なのです!

最初にふれたように、人口減少の時代に入っている現在の日本では、戦後続いていた住宅不足は完全に払拭され、政策面でも「量より質」へと転換されています。そして、インスペクションが普及すれば中古市場もより活発になり、成熟し、今まで以上にお客さまが安心して中古物件を検討できるのではないでしょうか。

 

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